rirasoujiken’s blog

このブログは、鬱病(離人症、乖離。自立支援、手帳3級)である管理人が主にミステリーの読書感想文をアップします。何卒、ご笑覧下さいm(_ _)m

読了しました。

『福家警部補の再訪』

大倉崇裕

解説・神命明

(文庫化に際して単行本解説を一部改稿しました)

初出一覧

マックス号事件 ミステリーズ!vol.19(2006年10月「福家警部補の災難」)

失われた灯 ミステリーズ!vol.21、22(2007年2月、4月)

相棒 ミステリーズ!vol.24(2007年8月)

プロジェクトブルー ミステリーズ!vol.26(2007年12月)

『福家警部補の再訪』東京創元社(2009年5月)

2013年7月26日 初版

2024年4月19日 8版

 

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しがない探偵から転身し上昇気流に乗った警備会社社長、一世一代の大芝居を自作自演する脚本家、天才肌の相棒と袂を分かち再出発を目論む漫才師、フィギュア造形力がもたらす禍福に翻弄される玩具企画会社社長__犯人側から語られる犯行の経緯と実際。対するは、善意の第三者をして「あんなんに狙われたら、犯人もたまらんで」と言わしめる福家警部補。百戦不殆のシリーズ第二集。

 

今回も、倒叙ミステリを充分に堪能できた。倒叙ミステリとは、今更くちはばったいが引用すると「まず犯人の側から完全と見える犯罪を描き、つぎにそれの暴露される経緯を述べたものである(中島河太郎)」である。しかし、『刑事コロンボ』・「古畑任三郎」のシリーズの快感を味わいたいなら、必ず本格ミステリでなければならない。それがどれだけ難しいことなのかは、作品数の少なさが証明しているであろう。所謂「倒叙もの」と言われる作品は多々あるが、その多くがサスペンスであったり、犯罪小説になってしまう。つまり、『刑事コロンボ』や「古畑任三郎」の味わいを極めるのは、極めて稀な作品である。

それを持っているのが「福家警部補」のシリーズなのである。