rirasoujiken’s blog

このブログは、鬱病(離人症、乖離。自立支援、手帳3級)である管理人が主にミステリーの読書感想文をアップします。何卒、ご笑覧下さいm(_ _)m

読了しました。

『方舟』

夕木春央

講談社

四六ソフトカバー

2022年9月6日 第1刷発行

2022年10月11日 第2刷発行


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友人と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれ、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。そんな矢先に殺人が起こった。誰か一人を犠牲にすれば脱出できる。タイムリミットまでおよそ1週間。生贄には、その犯人がなるべきだ。__犯人以外の全員が、そう思った。

 

閉じ込められた地下建築では、連続殺人事件が起こった……

はたして犯人は誰なのか?

所謂「閉鎖された空間」ものなのだが、最後にエっ?!と驚かされた。

記憶を消してもう一度読みたくなる本格ミステリなど、中々お目にかかれない。

本作は、そういった稀有な傑作である。